解説:魔力ワンキル
皆さんお久しぶりです。コザックーです。
前回の記事から引き続きご覧いただいた方はありがとうございます。
この度、私は2/15日に開催されましたYCSJ名古屋2020において、ベスト64に入賞することができました!
かなり運が良かったです…
長い時間をかけて練った構築であると自負しており、この様にある程度結果を残せた事をとても嬉しく思います。
ですが、エクストラデッキやマッチでのサイドチェンジ等、まだまだ多くの改善点が存在します。
今シーズンはCSの予定もなく、公式のイベントも中止となってしまったため、使用したデッキについて解説をしようと思います。
至らない点も多々あるかとは思いますが、最後までお付き合いいただければ幸いです。
目次
・デッキレシピ
・採用理由
・展開方法
◯デッキレシピ
使用したデッキはこちらになります。
YCSJ名古屋2020
— コザックー (@kozakku1313) 2020年2月15日
使用 魔力ワンキル
1回戦 不明◯🎲◯
2回戦 JK◯🎲◯
3回戦 サイバー◯🎲×
4回戦 蟲惑魔◯🎲◯
5回戦 召喚獣◯🎲×
6回戦 不明◯🎲◯
7回戦ドラリン◯🎲◯
予選Bブロック6位通過
決勝1回戦 真竜×🎲×
ベスト64でした!
予選全部先行ワンキルできました!
未界域楽しい! pic.twitter.com/DoJTKql3Fr
未界域と暗黒界でデッキを掘り切り、シラユキとシノビネクロを使用して、マジックテンペスターをシンクロし、墓地に魔法を8枚くらい貯めてセレーネを2連打してワンキルします。
◯採用理由
基本的には一般的な未界域と変わりありませんので、違う部分について構築経緯を絡めて書いていきます。
・デビルフランケンの不採用&デストルドーの採用
他の未界域との1番の違いはこの点になるかと思います。未界域の基本展開は、デビフラを引くor除外するまでデッキを掘り、アポロウーサ+エクストリオ+深淵+マスカレーナの様な盤面を構成するのが通常です。
ですが、この展開ではデビフラの効果起動の為にライフを残す必要があり、デストルドーを採用する事ができません。
では?デストルドーを採用しなければ良いのでは?となるかもしれませんが、現状の未界域には以下のギミックが必須であると考えており、デビフラを使用する事ができませんでした。
キュリオスでデストルドーを落とし、そのままリンクロスに変換。トークンを対象にデストルドーの効果を起動。☆1のトークン×3と☆6になったデストルドーでアーケティスをリンク召喚し3ドロー。
そう、3ドローです。
EXデッキに終わりの始まりを採用できちゃいます!
このギミックは通常の未界域のメインデッキにデストルドーを採用するだけで完結し、なおかつ圧倒的パワーを内包している為、これを展開の基本にデッキを考えました。
・魔力ワンキルの考案
ですが、デビフラを不採用とした場合、デッキスロットの少ない別の制圧を考える必要がありました。
コードブレイカーを採用した6ロンゴミやアージェートカオスフォースを採用したホープゼアル等、いくつか試しましたが、スロットの多さや要求値の高さから断念。
最終的に若干多めの魔法カードとシノビネクロを採用した、マジックテンペスター+セレーネでの先行ワンキルにたどり着きました。
この構成であればメインデッキ内の展開パーツはシノビネクロのみで済みます。
シノビネクロは万が一素引きしたり、後手になった場合でも役割があるため、デッキ内のゴミが実質0になります。ストレスフリーです!
展開も特定のレベルを意識して残したりする必要がないので、デッキを掘り切る事にのみ集中できます。
カサ増しする魔法カードには、テラフォーミングと合わせて実質4枚体制にでき、ゼピュロスで使い回す事もできるチキンレースを選択しました。
魔法カードの枚数は、デッキをほぼ掘り切るまで回す事、余った手札を魔力カウンターに変換できる事から11枚あれば十分こと足ります。
・シノビネクロ
墓地から除外されるとSSできる☆2チューナー。
前述の通りワンキルの必須パーツ。このカードとシラユキを墓地に落とす事が展開のゴールとなります。
後手でマジテンでのワンキルを狙わない時でも、墓地に落ちればリンク数+1として使用できます。
ごく稀にリンクロスのトークン×3と☆4を合わせて5素材アーケティスを作ったりします。
・Emトリッククラウン
SSしやすい魔法使いとして採用。セレーネ召喚の手間を省く事ができます。
ラッキーで落ちたら強かったり、シラユキのSS必要回数を1回減らせたりするのでそこそこ有用なのですが、手札が−1になってしまうのが弱めな部分です。
このカードは別のカードとの入れ替えも視野に入れている枠です。
次にEXデッキの解説に移ります
・マジックテンペスター
このデッキの軸。シラユキとシノビネクロでシンクロします。バーン効果にターン1はありません。
・神聖魔皇后セレーネ×2
このデッキの軸その2。このカードもシラユキを利用してリンク召喚します。
先行ワンキルの時だけでなく後手の展開でも使用する事ができ、魔法使いを絡めたリンク値3を用意する事で53アクセスコードや2ウーサに変換できます。
このカードにも名称ターン1がないので、Gを撃たれた場合にデッキ切れを目指して蘇生効果を使い回して、ドロー枚数を稼いだりします。
・リンクロス&飢鰐竜アーケティス
前述の通り3ドローのコンボの為に採用。展開の際は主にこの2枚の効果を通すことを考えながらプレイしていきます。
アーケティスの③の効果も強力で、手札の未界やシラユキ等を切りながら盤面に触る事ができます。(コストなので注意)
また、③の効果で自身を破壊し、エフェクトヴェーラー等から逃げる事もできます。
・暗遷士カンゴルゴーム
誘発ケア枠。
フィールド上のカード1枚を対象にする効果が発動した時、その対象を自分・相手フィールド上の正しい対象となる別のカードに移し替える事ができます。
例えば、カンゴルゴームとアポロウーサを同時に並べる事で、アポロウーサに対して発動されたエフェクトヴェーラーや無限泡影の対象をフィールドにいる別のモンスターに移し替え、効果を透かす事ができます。
また、この効果はは同一チェーン上で複数回使用できるため、ウーサと合わせて合計で3枚の誘発を無効化できます。
バーンキルorデッキキルどちらの場合でも、最終盤面に用意する事を意識して展開します。
ランク4で作りやすい点も評価が高いです。
・トロイメア・ケルベロス
YCSJ用に幅広い範囲に役割を持てるカードとして採用。アクセスコードの弾にもできます。
ウーサと相互リンクさせるとこで、幽鬼うさぎのケアをしたりもします。
使い勝手は良いのですが、他のEX枠がどれも必須な為、別カードを採用する場合は必然的にこの枠が自由枠になります。
・採用を迷ったカード
・グラファ&ベージギミック
この枠は最後まで採用を悩みました。
先後どちらでも強く、グラファは貴重なリーリーサークラウソラスに触る札になれます。
デッキキルを狙う時にもこのギミックは非常に強力で、グラファとベージでドロー枚数をカサ増しできます。
ですが、グラファとベージが揃うまでは捨てられた際にハンドが−1になってしまう事が辛いと感じ、今回の構築においては序盤の手札枚数確保の為に採用を見送りました。
・ビッグフット&サンダーバード
こちらも後手で非常に強力なカードですが、先と後でパワーがブレる点や、捨てるカードと捨てられるカードのバランスの面などから採用を見送りました。
・忍び寄る闇
墓地の闇属性を2体除外する事で、☆4の闇をサーチできます。最後まで採用を悩みましたが、思いついたタイミングが遅く、使用感を確かめられなかったため泣く泣く不採用となりました。
採用するならトリクラの枠を空けて1枚採用になると思います。
次にEXに移ります。単純に枠が無かったため不採用となったカード群です。
・彼岸の黒天使ケルビーニ
ゴキポールを落としてモスマンをサーチする枠。ハンドが蒸れている時にかなり便利です。
・惑乱のゴシップシャドー
こちらも誘発ケアになりますが、出しやすさと回数、範囲を考えカンゴルゴームを優先
・トポロジックゼロヴォロス
こちらも非常に強力なカードですが、シングル戦ではアクセスコードで足りると判断。
思いついた限りではこのくらいです。他にもあれば追記します。
◯展開方法について
・手札の未界域を発動する順番
結論から言えば場合とハンドによるとしか言えません。手札の未界域と他のカードを見て、デッキを一番掘り進められるように順番を考えます。
基本的には捨てられた時の効果が強い未界域はハンドに残し、効果の弱いor効果を使い切った未界域の効果から発動していきます。
手札に残す優先順位は、ネッシー、モスマンが高く、ついでジャッカロープ、その次がチュパカブラ、ツチノコとなります。
優先順位を図で表すとこの様な形になります。数字の大きな未界域から効果を切っていきます。
手札に同種が2枚被っていた場合や、モスマンとゴキポールを同時に引いていた場合等、例外はありますが、基本的にはこの大筋に従って発動します。
・EXから出すモンスターの順番
手札から未界域を吐き出した後は、それらをEXのモンスターに変換します。
これもデッキを出来るだけ掘れるように順番を考えますが、基本のパターンを書き出します。
1.アポロウーサ→キュリオス→アーケティス
別名のモンスターが4種類並んだ後、残りの手札で確実にキュリオスを出せる場合はこの順番です。
5回目の召喚でアポロウーサを出せるため、一番わかりやすくニビルケアができます。
2.キュリオス→アポロウーサ→デュガレスorリンク3→アーケティス
1と同じくモンスターを4体並べた後のハンドで展開が続く場合ですが、4体の内同名が混ざってしまった時のパターンです。
5回目の召喚をキュリオスにする事で、ここでニビルをもらっても墓地から好きなカードを1枚拾う事ができ、ハンド枚数をある程度保つ事ができます。
3.キュリオス→アーケティス→アポロウーサorスカルデット
残りハンドが弱く展開が見込めない場合や、別のドロソを握っていてアーケティスに誘発をもらっても貫通できる場合はこのパターンです。
大きく分けるとこの3パターンです。
それ以降は基本の未界域発動順に従って、シラユキ、シノビネクロ、墓地に魔法7〜8枚が落ちるまでデッキを掘り切り、アポロウーサ+カンゴルゴーム+モンスターを並べた後に、セレーネ+マジックテンペスターを出してワンキルします。
増殖するGを発動された場合も、アポロウーサ+カンゴルゴームを並べるまで展開し、手札抹殺を発動してデッキキルを狙います。
万が一手札抹殺が落ちてしまった場合でも、セレーネ、シラユキを活用すれば40枚程度であればLOは可能です。
とにかく一人回しの回数を重ねる事が重要です。
・後攻
後攻ではトロイメアを使って盤面に触りながら本命のアーケティスを通し、アクセスコードでのキルを狙います。
ビッグフットやサンダーバード等は採用していませんが、リリクラドラグーンみたいな、どうしようもない盤面以外は大体捲れるので問題ありません。
セレーネを採用していることによって、アクセスコードが格段に出しやすくなっています。
未界域で使用するアクセスコードは非常にパワーが高く、攻撃力5300or6300の4回破壊とかなのでマジでやばいです。激ヤバです。
◯最後に
ここまで色々と書いてきましたが、未界域というデッキはどうしても運要素が絡み、何度も当てられ続けると展開できず負けてしまうデッキです。
ですが展開できた時の爆発力は凄まじいものがあります。
また、YCSJという所謂「先行ゲー」の側面がある環境の中で、最も先行での恩恵を受けられる楽しいデッキでした。
これからについては他デッキの規制次第ですが、メインゾーンにXYZが出来るため、カンゴルゴームを先出しする等、ある程度柔軟な動きができるようになると思います。
アザトートガンプラーの規制で未界域をやめてしまった方や、未界域に興味のある方はぜひ握ってみてください!
長くなってしまいましたが、ここまでお読みいただき、誠にありがとうございました!
少しでも構築の参考になれば幸いです。
質問やご意見はTwitter(@kozakku1313)までお願いします。
サイドデッキ編は後日気が向いたら書きます。